旅愁鉄道

旅愁漂う鉄道!国鉄及びJRについて語ります。

JR東日本新幹線戦略!その5「時速360キロ運転の新幹線車両としてE6系の使用を」

これまで、新幹線時速360キロ運転を提案してきましたが、そのための新型車両を開発する必要はありません。E6系車両に大型のパンタグラフ遮音板を設置するだけで、時速360キロ走行をしても騒音基準をクリアできると思います。E6系の車両限界は在来線と同様で、新幹線の車両限界よりも、一回りも二回りも小さいものとなっています。そのために、E6系の車体から発する風きり音は、E5系よりも小さいと思います。ずばり、次世代高速新幹線車両は既に完成しているのです。しかし、JR東日本では、普通車が2列&3列シートから2列&2列シートになることにより、輸送力の減少を懸念するかもしれませんが、山陽・九州新幹線のN700系7000・8000番台の2列&2列の普通車指定席が大きな利益を上げているので、採算を疑問視する必要は無いと言えます。どうか、時速360キロ運転の新幹線車両としてE6系の使用を!

JR東日本新幹線戦略!その4「2つのミニ新幹線の失敗を帳消しにする奥羽新幹線の建設を」

現在、ミニ新幹線と言われる新幹線が、秋田・山形新幹線の2線あります。この2線は、大雑把に言って在来線の線路を標準軌に改軌しただけで、最高速度は時速130キロしか出せず、冬期の雪害も受けやすく、新幹線の最大の武器である速達性を全く生かすことが出来ていません。秋田新幹線にいたっては、大曲駅スイッチバック運転をする始末で、たった盛岡~秋田間127キロの距離に対して1時間30分も要している状態で、東京~秋田間は飛行機に大きく水をあけられている状況です。この2つのミニ新幹線の失敗を一気に解決するのがフル規格の奥羽新幹線(福島~秋田間)です。宇都宮~秋田間で時速360キロ運転を行えば、東京~秋田間は約2時間で結ばれ、実に1時間30分以上も時間短縮でき、飛行機を廃線に追い込むことができます。全国見渡しても、これ程投資効果が顕著な整備新幹線はありません。どうか、2つのミニ新幹線の失敗を帳消しにする奥羽新幹線の建設を!

JR東日本新幹線戦略!その3「北陸新幹線で時速360キロ運転を」

現在、北陸新幹線の東京~金沢間の最速列車は2時間30分ですが、それでも飛行機の羽田~富山4往復・羽田~小松10往復が就航しています。北陸新幹線全国新幹線鉄道整備法施行令第三条二を改正して、高崎~金沢間で時速360キロ運転を行うことによって、東京~金沢間は2時間を切って、1時間台で結べます。そうすることによって、北陸は関西よりも近くなり、首都圏と北陸の交流は活発化して、関西よりも優位に立てます。さらに、以上上げた飛行機2路線も廃線に追い込むことができ、東北新幹線に次ぐドル箱路線に転化できます。どうか、北陸新幹線で時速360キロ運転を!

JR東日本新幹線戦略!その2「東北新幹線で時速360キロ運転を」

これは、あまりによく言われていることで、JR東日本ではアレルギーとなっているかもしれませんが、盛岡~新青森間は全国新幹線鉄道整備法施行令第三条二に基づいて、設計最高速度が時速260キロとして認可されています。当然この区間でスピードアップするには法律の改正が必要です。そもそも、JR東日本では、宇都宮~新青森間の時速360キロ運転に投資効果を見込んでいないのでしょうか。これが実現すれば、飛行機の羽田~青森・羽田~三沢を廃線に追い込むことができ、鉄道・運輸機構のリース料を据え置きできるならば、東北新幹線JR東日本のドル箱路線に発展します。どうか、東北新幹線で時速360キロ運転を!

JR東日本新幹線戦略!その1「東京駅に有料待合室の設置を」

東京駅は、新宿駅とは異なり、数分待てば電車に乗れるのではなく、北海道・秋田・山形新幹線は約1時間置き、北陸新幹線は約30分置き。一方、東海道新幹線の静岡・浜松停車のひかりは1時間置きとなっています。このため、東京駅の新幹線ホーム及び新幹線改札口付近は、これらの列車を待つお客様で溢れかえっている状態です。もしここに、弁当が食べれて、ゴミ箱があって、トイレがある待合室があったらどんなに助かることでしょうか。無料なら良いですが、たとえ有料であってもお客様の需要は十分あると言えます。列車にグリーン車があるように、グリーン待合室と名付けてはいかがでしょうか。空港なら十分なベンチが用意されていますが、東京駅では立ったまま列車を待たなければいけないのです。これは、新幹線を利用するお客様にとって、大きなサービス低下です。どうか、東京駅に有料待合室の設置を!

JR北海道を再生するには!その4「JR北海道の再建策」

まず、東北・北海道新幹線ですが、宇都宮以北の最高時速を360キロ化する必要があります。これは、2030年度末の札幌延伸開業時に、東京~札幌間の所要時間の4時間を切るためです。ちなみに、宇都宮以北の最高時速を360キロ化した場合、北海道経済連合会の試算では3時間57分となっています。現行のままの所要時間は、国土交通省の試算では5時間1分となっており、東京~札幌間を通して乗っていただけるお客様は皆無と言えます。そこで、提案なのが、青函トンネル内を分厚い鉄板かコンクリート壁により、完全に仕切って上り下りのトンネルをそれぞれ単線のトンネルとすることです。そうすれば問題は一気に解決し、逆にトンネル内は騒音規制から外れるので、鉄道の限界走行である時速500キロ運転が可能となるのではないでしょうか。この時速500キロは、夢物語ではなく、2007年4月3日にフランスのTGV試験列車が最高時速574.8キロの記録を打ち立てているので、日本の技術で時速500キロ走行が不可能であるとは到底思えません。また、全国新幹線鉄道整備法施行令の第三条の二に特例を設けて、リース料を値上げしないで、東北・北海道新幹線の宇都宮以北の最高時速360キロ化を断行し、国を挙げてJR北海道を救済するべきです。

一方、北海道内の在来線特急の運転時分を2013年11月1日のダイヤ改正前に戻すことが急務です。このダイヤ改正で都市間の運転時分は大幅に増加し、多大なサービス低下を招いています。特に新幹線に接続する「スーパー北斗」(札幌~函館間)の31分の運転時分増加は致命的なサービス低下です。そこで、提案なのが、「スーパーおおぞら」(札幌~釧路間)で運用しているキハ283系特急ディーゼルカーと「スーパー北斗」で運用しているキハ261系特急ディーゼルカーを入れ替えて、「スーパー北斗」の最高時速を130キロにし、振り子機能も作動させ、「スーパー北斗」だけでも、2013年11月1日のダイヤ改正前の運転時分に戻すことです。そのために、車両検修体制を強化し、在姿車輪旋盤を増設し、保線体制を徹底強化するのです。これにより、新函館北斗~札幌間の運転時分は3時間を切り、宣伝効果抜群の大きなうたい文句になり、お客様を獲得することができます。

そして、いよいよ経営についてですが、盛んに言われている上下分離方式では生ぬるく、全道の路線を維持するのは困難なので、再国有化を提唱します。JR北海道のOBの方々に再就職していただき、車両整備・線路保守の技術継承を行い、徹底した技術力向上を目指し、道内各地の古い施設・車両を随時新しい物に取り替えます。さらに、札幌近郊区間においては、大都市近郊区間として運賃を値下げします。なお、単年度に発生する莫大な損失額は次年度に繰り越さないように、北海道鉄道基金機構(仮称)を設けて、そこが毎年損失額を補填します。よく言われているいるような、本州JR3社及び鉄道・運輸機構は損失補填に一切タッチしません。北海道鉄道基金機構の財源は、財務省の特例措置として、本州JR3社の国庫に収めるべく法人税の3割を充てることにします。このことにより、本州JR3社の会社経営に全く影響を及ぼすことはありません。以上の改革を行うことにより、JR北海道は今までの経費節減第一主義から解放されて、自由裁量できるようになりますので、道内各地に観光列車を走らせることができ、雄大な自然を武器に国内だけではなく、海外からも集客が見込まれるようになり、結果的に財務内容が現在よりも改善されるようになると思います。

JR北海道を再生するには!その3「JR北海道の現状」

現在、JR東日本が新幹線の最高時速360キロ運転を目指す中、整備新幹線の新規開業区間の最高速度は全国新幹線鉄道整備法施行令の第三条の二によって、時速260キロとなっており、青函トンネルにいたっては、時速140キロの超徐行運転となっています。このため、2016年3月26日に北海道新幹線が開業しましたが、函館市民の多くは失望しています。2005年5月に北海道新幹線新青森新函館北斗間)の着工が決まった時、函館市民は開業時、東京~新函館北斗間は、最高時速360キロ運転で3時間10分台で結ばれ、文字通り函館は本州と陸続きとなり、計り知れない経済効果に多大な期待を寄せました。しかし、いざ開業してみると、東京~新函館北斗間の所要時間は最速で4時間2分、最も遅い列車は4時間30分と、3時間台どころか、全列車が4時間の壁を越えられない異常事態となっているのです。さらにとどめとして、JR北海道新函館北斗~函館間の函館ライナーに着席輸送ではなく、立席輸送を基本とするロングシート車をあてたのです。これらの失策に対して、函館市民は、もう開いた口がふさがらないというのが実情です。1982年6月23日、東北新幹線(大宮~盛岡間)が開業した時、あのサービスが悪かった国鉄時代にもかかわらず、国鉄は大宮~上野間に、乗車券のみで乗車できる新幹線リレー号(特急車両で編成された長大14両編成の列車)を1985年3月14日の新幹線上野開業まで走らせたのです。はるかに規模が小さいとはいえ、函館ライナーのロングシート車6両編成というのは、4時間以上もかけて、東京から乗車いただいたお客様に対して、あまりに酷であり、サービス低下もはなはだしいと言えます。現実的に函館ライナーに特急車両をあてるのが無理ならば、即刻リクライニングシートのuシート車を連結すべきです。そうでもしなければ、東京から新幹線で函館に行くお客様は、以上のことで懲りてしまい、リピート率は非常に低くなってしまうと予想できます。それを示すデータとして、2017年度の北海道新幹線運輸収入は79億円と前年度と比較して24%の大幅な減収となっています。平成29年度決算社長談話では、北海道新幹線の開業ブームが落ち着いたなどとのん気なことを言っていますが、勘違いもはなはだしいと言えます。このままでは、北海道新幹線の利用者は減り続けて、JR北海道の更なる経営圧迫要因となる日も近いでしょう。

また、JR北海道では、さきの特急列車不具合・事故の対策の一環として、2013年11月1日のダイヤ改正から、減速運転を実施していますが、それに伴う各都市間の所要増加時分(最速列車で比較)は以下の通りとなっています。札幌~帯広間14分・札幌~釧路間26分・札幌~函館間31分。これは、お客様に対する著しいサービス低下であり、十分に安全対策を構築した上で早急な復帰が必要です。

さらに、JR北海道は経費節減のために、2つの大きな技術開発を断念しています。1つめは、デュアル・モード・ビークルです。これは、鉄道沿線から離れた地域から乗客を集めた後、線路を走行して特急列車の停車駅まで乗客を運ぶという画期的な交通システムであり、日本全国各地の地方鉄道で試験走行を行い、実用化まであともう一歩のところでした。2つめは、キハ285系ハイブリッド振子特急ディーゼルカーです。世界初のハイブリッド車体傾斜装置(傾斜角8度)を採用した次世代高速ディーゼルカーで、2014年9月に試作車が完成しました。この2つの技術開発の断念は、開発費用そのものが灰と帰するだけでなく、社員のモチベーションの大きな低下を招いています。直ちに(公財)鉄道総合技術研究所が引き継いで、開発を続行させるべきです。

ところで、JR北海道の鉄道事業の大幅な赤字は、会社発足当初より当然のごとく予想されていました。昭和60年度の国鉄監査報告書によれば北海道地区は収入が903億円に対して経費は2835億円にも及んでいます。そのため、JR北海道発足に伴い赤字を補填するために経営安定基金6822億円が設けられ、その運用益でその赤字を補うという仕組みが設けられました。しかし、運用益は1987年度498億円だったのが、2017年度255億円と大きく目減りし、鉄道事業の大幅な赤字を経営安定基金の運用益で補うという現JR方式の破綻を招いていると言わざるを得ません。2014年6月12日に設立された外部有識者による「JR北海道再生推進会議」が、2015年6月26日に作成発表した「JR北海道再生のための提言書」の中で、「経営安定基金の運用益の減少など、国鉄改革の当時に想定した前提が大きく変化している中、JR北海道が将来にわたり持続可能な形で安全優先の鉄道事業を行っていくためには、同社は根本的な経営の見直しを行っていく必要がある」とはっきり述べており、この言葉に尽きると言えます。